【レポート】『歩く白老』地域学「白老アースダイブ」第2回終了!

8月19日に第2回が開催された「白老アースダイブ」。中には、前回から続けて参加してくださった方も。

まずは、集合場所の飛生アートコミュニティーで座学からスタートです。

1800年のシラヲイ場所の記録から、本日の散策地であるシキウ(敷生川河口、北吉原付近)の出産物を確認していきます。

漁獲物は鮭のほか、ナマコは室蘭のエトモ場所からアイヌの出稼漁場があったこと、逆にシキウから室蘭へ出漁していたことなども、記録に残っています。

また、シキウにだけ記録が残っているものとして、女性がアットゥシを織って自家消費用にしていたことがわかっているそうです。

交易品の中には、椎茸、チョウザメ、竹材なども。

ということで、今回午前中は「社会科見学」として、まずは白老でチョウザメを飼育されている方のところへ。

キャビアは主に東京へ出荷されているとのこと。

お次に向かったのは、椎茸の原木栽培をしている星椎茸園。

星さんから原木栽培についてお話を伺いました。現在、日本の椎茸栽培のうち95%が菌床栽培で、原木栽培はたった5%にまで減ってしまったそうです。(白老では星椎茸園さんと桔梗原農園さんが原木栽培をしています。)

星さんのお気に入りの食べ方なども聞いてしまうと、自分で試さずにはいられない!帰りは講師・スタッフ・参加者の皆さんが直売所で次々と椎茸を購入。めでたく完売となったのでした。

午前の最後は、竹浦物産 竹材店。

店の前には、山で刈ってきた根曲がり竹がドドンと積まれています。

ここで、講師の谷本さんが、復元された仕止め矢を見せてくださいました。矢じりには根曲がり竹が使われています。

アテンドサポートのマユンキキさん曰く、「ムックリも昔は今より小さく、根曲がり竹で作られていた」とのことで、参加者から「根曲がり竹でムックリ作りWSなんてのはどうか?」というアイデアも。

お昼休憩では、白老にちなんだアイヌの歌をみんなで輪唱。

お盆遊びの踊り(ヘクリサラリ)から派生した歌、とのこと。ヘクリサラリ〜、ハハホ〜、ハホ〜。

午後は敷生川の河口を訪れ、

お次は、内陸部にあるという珍しい「シレトコ」(shir-etok 地面の・出っぱった先端→岬)を見学。

最後は「ヘクリサラリ〜」と輪唱して、締め。

白老アースダイブはこれにて終了。8月9月と2回開催しましたが、参加された方からはとても好評で、「ぜひ来年も!」という声をたくさんいただきました。

講師の谷本さん、アテンドサポートのマユンキキさん、白老、登別、札幌、室蘭、旭川などから参加してくださった皆様、どうもありがとうございました!

来年も、また会えるといいですね〜。

写真撮影:川尻亮一

ウイマㇺ文化芸術プロジェクト

ウイマㇺ文化芸術プロジェクトは文化芸術を通じた交易・交流の様々な場を人、地域、社会へ創出し、時に地域社会の課題解決への貢献に一躍を担う活動を目指している。上述のウイマㇺの意味解説の中では、初期の対等性と共生の形態を尊重し、多様なアートプロジェクトの展開や地域内外との交易・交流を通じ、期待を込めて現代の「ウイマㇺ」の実践を試みる。